国立西洋美術館に行ってきました。

松方幸次郎氏の「松方コレクション」を保存・公開するために開設された美術館です。

ロダンの「地獄の門」。
現在世界に7つあるうちの一つが西洋美術館の前に。


初めて行ってきたのですが、常設展だけでもボリュームがあって、この展示数で入場料500円(安い!)という素晴らしい美術館でした。
実はこの「松方コレクション」とロンドンとは、ちょっと繋がりがあるのです。
「松方コレクション」を築き上げた松方幸次郎氏が、西洋美術を買い集め始めたのは第一次世界大戦中のロンドン滞在時。
その一部がロンドンのベルグラビアの辺りにある「パンテクニカン(コン?)」に保管されていたのです。
そうそう、カフェ・キツネとかが入っている、きらきらおしゃれ施設のあのパンテクニカン(コン?)。
名前が覚えられないで有名なあのパンテクニカン(コン?)です。(今調べたら、ギリシャ語のPAN(all)+TECHNE(art)から造られた造語らしい。)
チェルシーフラワーショーの季節になると、お花のディスプレイで華やかさが増し増しになるあのパンテクニカンです。
現在のそれはこんな感じ。(写真は数年前のものですが)↓





ギリシャの神殿みたいな柱が特徴的で、いい感じの方々が優雅にお茶をなさっています。


↑この写真は2023年のフラワーショーの時のパンテクニカン内Cafe Kitsuneです。

私もM氏とお茶しに行かせていただいたことがあります。ぐふff。
という感じです。
当時、松方コレクションの一部が保管されていたパンテクニカンですが、残念ながら1939年の火事で倉庫もろとも燃えてしまいました。
どんな美術品があったのか、どれくらいの点数だったのか、なども今となっては定かではないそうです。
一方、パリに保管された作品群はもろもろを経て日本に寄贈返還され、1959年に現在の国立西洋美術館が誕生したのでした。
(参照:https://www.nmwa.go.jp/jp/about/matsukata.htmlより)

こういうわけで、ロンドンをちょっと感じながら国立西洋美術館を観てきたのですが、私が好きなエピソードは他にもあって、
そもそも松方氏がものすごい量の美術品(その数1万点!)を買い集めたのは自分の趣味ではなくて、
日本の若い芸術家に本物の西洋美術を見せてやろうっていう男気のためだったそうで!
現在も常設展の入場料は大人500円という破格なのは、彼のイズムを引き継いでいるからだと伝わってくるのがなんとも「くぅ~!」と思わされます。

自分、若くないし芸術家でもないけれど、ほんもの、観させていただきましたーー!!!押忍!

余談ですが、国立西洋美術館の地下には建物の免震部分が見えるところがあります。お手洗いのところです。

ちなみに毎月第二日曜日は入場無料デーとなっております。
↑ロンドンにいる時に読んで、この本のおかげで西洋美術を鑑賞するのがとっても楽しくなった本。「芸術よくわからん!」という人向けで、美術館巡りが面白くなるのではないかと思います。
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