我が家の七不思議のひとつ、「夫のケンゴンⅡ、ヴェルトショーン製法じゃないんだけど一体これはなに?」という長年の謎を解明してきましたので報告したいと思います。
「ケンゴンⅡ」というのは、英国革靴好きなら絶対に知っている名靴で、イギリスを代表する革靴メーカーのジョゼフ・チーニーのもの。
我が夫も4年前くらいにロンドンにあるチーニー直営店舗で購入し愛用しています。
が、なんとこのケンゴンⅡ、ヴェルトショーン製法ではないのです…!!!
えーーーー!!??
「ヴェルトショーン製法」というのは、アッパー(革)をウェルトに上から縫い付けているやり方のことです。
一般的な靴はアッパーが淵の縫い合わせの部分に入り込んでいる見た目なのに対して、
ヴェルトショーン製法のケンゴンⅡは、アッパーの革をぐいっとひっぱってきたように上から縫い付けられています。
縫い目に雨が染み込みにくいので防水に優れており、ミリタリーシューズならではの製法らしいです。
これ、ケンゴンの一番の特徴のひとつなのです(というか代名詞的な)。
それが夫のケンゴンにはない。
え。
↑ほら、アッパーが表に出てるのではなくて、入り込んでいるでしょう。
「じゃぁこれケンゴンⅡじゃないってこと?」と思いきや、まぎれもなくラスト4436のケンゴンⅡなんですよね。
直営店で買ってるしね。
ヴェルトショーンでなくても十分かわいいし、夫はチャンキーな感じが出て逆に気に入っていたので履き続けておりました。
というわけで、このケンゴンⅡの謎を心の片隅に抱えたまま月日は経ちます。
そしてやってきたチーニーのサンプルセール。
いい機会だと思ってスタッフの人に「うちのケンゴンⅡはヴェルトショーンじゃないんだけど…」と聞いてみたんですけど、
「ケンゴンⅡは絶対にヴェルトショーン製法だから、旦那さんが持ってるのはきっとケンゴンⅡとは似て非なるものだろう」とのこと。
がびーん
い、いやそんなはずはない…っっ!
だって直営店で正真正銘のケンゴンⅡとして買ったし、内側にも書いてあるし!!!
ということで、次にサンプルセールに行ったときに写真を見せて聞いてみました(やっと写真持って行った)。
そしてついにわかったのです!!!
おじちゃん曰く、「『ヴェルトショーンじゃないのを作ってくれ』という特注が24足入って作った時があるんだけど、結局支払いがなかったからキャンセルになったんだ」と。
おぉ!!!
つまりこれは紛れもなく、ケンゴンⅡということですね!!
おじちゃんも「ヴェルトショーンは修理の時にちょっと大変だから、これはメンテしやすくていいよ!」って英国紳士フォローを入れてくれました。
ありがとう。
長年謎だったことが解明されてとてもスッキリしました!!!
逆にもっと愛着が湧いてきましたよね。
つまり世界で24足しかない超レア・ケンゴンⅡってことですよ。
同じケンゴンⅡをお持ちの方、ご連絡ください。
世界に散らばった24人の仲間たち
左:夫の4年目のケンゴンⅡ、右:私の0日目のキスドン(私のキスドンもヴェルトショーン製法じゃないんだけど、なんでなの???聞いてくるの忘れた)。
↑我が家のホコリおとし用の馬毛ブラシ
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