タイトルに書いてある通りの、泣きっ面に蜂のお話です。
私のような庶民にもブレグジットを感じることができた貴重な経験、とでも言い直しておきましょう。悲しいので。
さて、ご存じの通りロンドンは只今ロックダウン中なので、生活必需品以外のお店は閉まっています。洋服屋さんも然りです。
このような状況だからなのかもとからなのか、各洋服屋さんはネットショッピングでの返品送料が無料なところがほとんどです。
私もロックダウン生活を通してほぼ全ての物を、洋服を含めネットで買うことに抵抗がなくなりました。
今回私が買ったのは、世界的な某有名メーカー、A.〇.Cのジーンズです。
夫がせっかく在宅勤務で毎日デニムが履けるからと、数か月前から一日中生デニムを履いて楽しそうに育てているので、私も育ててみたいと思って買うことにしました。
↓こちらは夫所有のA.〇.Cの生デニム(PETIT NEW STANDARD、約三か月歳)。
一日履いたデニムを床に広げてにやにやしています。
膝裏にできる”ハチの巣”と呼ばれるシワを綺麗につけることが喜びだそうです。
夫がこのデニムを購入した時も、昨年秋のロックダウン中だったので、ネットで注文したものの、サイズが合わず一度返品して買い直していました。
簡単に無料で返品ができることを目の当たりにしていたので、私も万が一サイズが合わなかったら返品して買い直そうと思っていたのですが…。
1月上旬に注文してしばらく経ってもなかなか届かないなーと思っていたある日、一通のメールが。
「フランスから荷物が届いています、VAT(付加価値税)を払ってください、さもないと届けません。」
いやいやちょっと待ってくれと。
VAT?え、もしかして関税?
A.〇.Cのお店なんてど世界中どこでもあるし、もちろんロンドンにもあるので、てっきりイギリスのどこかの店舗から送ってくれるものだと油断していたんですが…そうですか、フランスのメーカーだからフランスから直送してくれるのですか…。
そういえば夫が数か月前(2020年秋)に注文した時にも確かフランスから届いたのですが、VATがどうのこうのとかいう問題もなかったので、特にどこの国から発送されたかなんて気にも留めていなかったのですが…
そ、そうか、これがブレグジットか…!!
購入したジーンズの値段をよく見たら、税抜き表示だったんですよね。
今までネットだろうが洋服屋さんだろうがスーパーだろうが、全ての値札が税込み表示なので税計算なんて気にしたこともなかったし、税別だなんて予想だにしなかった…。
そうですよね、もうEU圏とは税制が違いますし、関税もかかりますもんね…とほほ。
VATだけでいくらかかったと思いますか……60ポンドですよ。
とんでもなく高くて泣きます。完全に予算オーバーです。
内訳の詳細はよくわかりませんが、普通イギリス国内で洋服を買うとVAT(付加価値税。消費税みたいなやつ)が20%かかるので、それに加えて関税がかけられているのでしょう…と推測しています。(詳しい方がいらっしゃったら教えてください。)
コロナの大混乱の裏でいつの間にかしっかりEU離脱していたことを、忘れていました。そして実感しました。泣きます。
つらいつらいと思いながらも、VATと言う名の身代金と引き換えに我が家に無事届いたジーンズちゃんなのですが、
履いてみて更なる悲劇……私のボディが入らない。 ベタな展開に拍手です。
痩せれば履ける!とかのレベルではなくて完全に小さい。
どう見てもタイト過ぎるジーンズを前になす術もなく。。。(BoAのVALENTIを思い出す)
なんでもっとまじめにサイズを確認しなかったんだ!と後悔をしつつ、返品することにしました。
ロックダウンが明けたらちゃんと店舗で試着しまくった上で購入することを決意しております。
ろ、ろくじゅっぽんど…泣。
返品はとても簡単です。
注文したアカウントで返品手続きをして、
伝票を印刷して届いた時の梱包に張り付けて、指定の運送機関に持って行きます。
インボイスの紙が複数枚入っているのですが、税関で使う大事な紙らしいので(これもブレグジットの影響ですね)、
届いたままの状態で送り返します。
送料は無料ですし、商品代金の返金もされます(関税は戻ってきませんが…爆泣)。
A.〇.Cでは返送品をUPSに持って行くように指定されました。
GoogleマップでUPSと検索して、お近くの店舗にてお渡しください。
というわけで、一市民にもブレグジットの影響、めちゃくちゃあります。
そしてジーンズは試着してから買いましょう。